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さぷりぶ店です! 「マンションの買い替え」を3つのケースでお送りするウェブ連載ストーリー

イエステーション さぷりぶ店です! 〈前回までのあらすじ〉
札幌の分譲マンションの街「さぷりぶタウン」。この街を専門に担当する不動産仲介の店「イエステーションさぷりぶ店」にはさまざまな相談や依頼が寄せられていた。家族が増え、広い家への買い替えを検討していたA山には「買い替えローン」の活用を、母親との同居を希望するB川に対しては「ローンの借換え」によるリフォームをと、それぞれの家庭の状況に合わせて綿密な提案を行う賢一の姿に、裕也は自分が携わっている「不動産仲介」という仕事の意義を感じていた。そして今日もまた新たな相談が・・・。
登場人物紹介

《第9話》「査定を依頼する本当の理由は?」の巻

2月のある日の朝、

   
  ねえねえ裕也君、昨日相談に来たお客様もB川さんの奥さんからの紹介だったんだって?これで3件目じゃない、すごいよね。  
   
   
  うん、今回の店長の提案で、B川さんの奥さんのリフォーム相談もかなり仕事になってきてるみたいだね。  
   
かなえ
あとは、この3件とも相談だけで終わらないで、早くうちの仕事になってくれればいいのになぁ…。
賢蔵
かなえちゃん、不動産の仲介っていうのは、相談がきっかけとなって、“そのうち”のお客様がだんだんと“今すぐ”のお客様に変わっていくという仕事なんだよ。言ってみれば、お客様と一緒に自分も成長する仕事だな。だから結果だけを先に求められないという面もあるんだよなぁ。
裕也
へぇー、たまにはいいことも言うんだ。
賢蔵
何だと、俺はいつも役に立つ話ばかりしてるじゃないか。
裕也
役に立つ話って言ったって、いつも“かなえちゃ〜ん、鯛焼き食べよう”ばっかじゃないの。
賢蔵
こいつ、ただじゃおかんぞ。こうしてくれる。バクバクバク。
裕也
あぁー、俺の鯛焼き、全部喰いやがって。
かなえ
2人とも、本当仲いいよね。あら、お客様みたい…。

3件目〈C谷氏〉

C谷
すみませーん。杉山さんはいませんか?
裕也
あれっ、C谷さんじゃないですか。確か明日の午後にこちらからお伺いする予定でしたよね。
C谷
えっ、ええ、そうだったんですが…、もしよければ今日にでもと思いまして…。
裕也
あっそうですか、ま、まずはこちらにお掛けください。
かなえ
どうしたの?C谷さんの方から突然来ちゃって…。
裕也
いやー、どうしよう…。明日、店長と行く予定だったんだけど…。
賢蔵
コラ、何をごちゃごちゃ言ってるんだ。お客様が自分から来るということはそれだけ緊急な要件があるということだ。さっさと対応しろ。自分の担当のお客様だろうが。
裕也
そ、そうなんですけど…。わ、わかりましたよ、すぐ行きますよ。
かなえ
裕也君、店長は本社で会議だからお昼まで戻らないよ。でも、C谷さんは裕也君に会いに来たんだから…。
裕也
そ、そうだよね。うん、なんとか1人でやってみるよ。
かなえ
しっかりね。
賢蔵
よし行ってこい。
裕也
C谷さん、お待たせしてすみません。
C谷
いいえ、こちらこそ突然おじゃましまして…。実は家の件をできるだけ早くご相談したくて…。
裕也
そうですか。C谷さんのお宅はA棟の4LDKでしたよね。
C谷
そうです。
裕也
先日の査定では、ローンの残高との開きが結構あったんでしたよねぇ…。
C谷
ええ、今売却してもローンが630万円残ってしまうという話でしたね。ただどうしても…、なんとかできないものかと思って…。
裕也
C谷さんがうちに査定をご依頼されたのは、確か…、先行きが不安でということで…。
C谷
そうなんです。ただ、あの時には“先の話”だったんですが…、それが“急を要する話”になってしまったものですから…。
裕也
えっ、“急を要する”って、一体どうしたんですか?
C谷
いや実は…、あの時お話した先行きの不安というのは、住宅ローンの支払いのことだったんです。
裕也
そういえば、C谷さんも住宅ローンはゆとり返済でしたよね?
C谷
そうです。6年目から返済額が約1.4倍になって、固定資産税も急に上がって、反対に税金の控除の方は6年で終了してしまって…。
〈C谷宅〉の査定評価額とローン残高の推移表


〈C谷宅〉の購入当時と現在(11年目)の住宅費の比較表
裕也
実際、C谷さんの住んでいるF地区でも、当時ゆとり返済でローンを組んでいた方は結構いるんですよ。
C谷
そうなんですか…。それであの…、その支払いの方なんですけれど…。
裕也
はい。
C谷
実は先月から返済が遅れているんです。
裕也
   
  えっ、ということは、“滞納”しているということですか?