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さぷりぶ店です! 「マンションの買い替え」を3つのケースでお送りするウェブ連載ストーリー

イエステーション さぷりぶ店です! 〈前回までのあらすじ〉
札幌の分譲マンションの街「さぷりぶタウン」。この街を専門に担当する不動産仲介の店「イエステーションさぷりぶ店」にはさまざまな相談や依頼が寄せられていた。母親との同居のために広いマンションへの買い替えを希望しているB川には、売却後に残る約600万円のローンの他にも実は大きな心配事があった。習い事に通う娘と外出の多い妻、そして母親の面倒を見るために頻繁に家を空けるB川と、日頃からB川家では家族3人が顔を合わせることが少ない。この状況を踏まえての賢一の意外な提案とは…?
登場人物紹介

《第7話》「家が広ければ心も広くなる?」の巻

2件目〈B川宅〉

賢一
   
  B川さん、ちなみに奥さんとお嬢さんはお母様との同居に対しては賛成してらっしゃるんですか?  
   
B川
ええ、娘の方は小さい頃から母にとてもなついていましたので賛成してくれています。妻の方は…。
賢一
奥さんは賛成していないんですか?
B川
いやそうじゃなくて、話していないんですよ。なんせゆっくり顔を合わせることがほとんどないもんで…。
裕也
あのスケジュールならそうですよねぇ…。
賢一
奥さまとお母様との仲はどうなんですか?
B川
そうですね…。別に悪くはないですよ。母のところにはよく娘を預けていましたし、母の方も妻の社交的なところは認めていましたから…。でもどうせ同居したって、ほとんど顔は合わせないと思うんですけどねぇ。
   
  そうですか…。ところでB川さん、奥さんは外で一体何をされているんですか?  
   
賢一
裕也
   
  それそれ、それがずっと気になってたんですよ。B川さん教えてください。  
   
B川
いや実は“リフォームの相談”をしているんです。
裕也・賢一
      リ、リフォームの相談?
B川
そうです。実は妻は独学でインテリアやリフォームを学んでいまして、それで友人や知人の家のリフォームの相談を受けているんです。
賢一
それじゃあ、奥さんは仕事をしているんですか。
B川
いや、仕事にはなっていないんです。ほとんど趣味ですよ、相手は知り合いばかりだし…。ただそれなりに評判はいいようなんで、本人はすっかり“匠”のつもりでいるんですよ。
裕也
“匠”ってあの“ビフォーアフター”とかのですか?
賢一
うーん、いいじゃないですかB川さん。私もあの“匠”にはあこがれてますよ。
B川
でも収入はゼロ、いやむしろマイナスなんです。服代だとか完成祝いだとかで、出費の方が多くて…。
賢一
なるほど、それで奥さんは毎日飛び回っているというわけなんですね。
B川
ま、そういうことなんです。
賢一
ただ、やはりお嬢さんのことは心配ですよね。14才といえばいろいろとむずかしい年頃ですしねぇ。
B川
はい、私も妻も娘と一緒のときにはできるだけ会話を多くしようと考えているんです。でも最近なんとなく娘の言葉数が減ってきたような気がして…。
賢一
B川さん、本題の方に戻ってもいいですか。買い替えのお話の件ですが…。
B川
そうだった、そうだった。買い替えの話だったよね。
賢一
ええ、その買い替えですが…。B川さん、今回は買い替えは止めましょう!
B川
えっ、今何て言いました?
   
  て、店長、な、何でですか?  
   
裕也
賢一
   
  B川さん、いろいろと伺って、私なりに考えたんですが、このマンションは売らない方がいいと思います。  
   
裕也
でも店長、B川さんなら買い替えローンもぜんぜん問題ないじゃないですか。
B川
河原崎さん、このマンションで4人が暮らすのはちょっと無理ですよ。
賢一
そうですね。確かに“このまま”ではむずかしいですよね。ですからB川さん、ここは“ビフォーアフター”でいきませんか?
B川
それって“リフォーム”するっていうことですか?